会話から育まれる力

サイタコーチングスクールのメールマガジンにてコラムを掲載させていただいております。

よかったらぜひお読みください!



NO.2 会話から育まれる力~先生はトイレじゃありません~

私は、教室に来てくれる生徒たちとの会話を

とても大切にしています。

ところで、次のような会話のやり取りを聞いたことありませんか?

児童「先生、トイレ~」
先生「先生はトイレじゃありません!」

もちろん児童が言いたかったことは

「先生、トイレ(に行ってきます)」

「先生、トイレ(に行ってもいいですか?)」

などです。

仮に、実際このように言われても、

多くの大人は、子どもの言いたいことがわかっていると思います。

(この先生も決して意地悪をしているわけではないと…)


かくゆう私も、教室、または家庭において、

生徒や我が子から似たようなことをよく言われます。

小学生「先生、プリント!」
中学生「先生、わかりません。」
娘「父~、お水!」 ……


この手の会話には、「何が/誰が」にあたる『主語』や

「何を」にあたる『目的語』、「どうする/どんなだ」にあたる『述語』

が省略されています。

一方で、「言わなくてもわかる・伝わる」という『省略の文化』が、

昔から日本にはあります。

特に信頼のおける間柄である証の一つとして

『省略の文化』を活用したコミュニケーションが存在していることも認識しています。


しかし、現代の子どもたちの学びにおいては、

『省略の文化』を受け入れ過ぎてしまってはいけないと感じます。

それは、国語力をみにつけるという観点からはもちろんのこと、

子どもの学習への向き合い方にも影響を与えてしまうからです。

SNSなどが情報伝達ツールとして全盛の現在、

それらは使い方によってはとても便利ではあります。

反面、その影響かと思えるような危機感も感じています。

その一つが、今の子供たちに感じる

《ショート(短絡的)な学習姿勢》です。


子どもたちは、適する語を答えたり、短い語句で発言したりすることはできます。

単語をたくさん暗記することもします。

しかし、覚えた語句や知識などを

正しく『つなげる』

という意識が弱くなっているように感じます。

現在の入試問題の主な傾向として、

・長い文章を読んで設問に答える。
・複数の資料から何がいえるかを読み取る。・〇〇という課題について、500字程度で作文を書く。

という問題が増えてきています。

これらに取り組む力は、学んだ知識や得た経験を『活用する力』とも言われます。

しかし、学校や塾の授業では、膨大な知識をインプットすることがメインになると思います。

それでは、この『活用する力』はどのタイミングで身につければいいのでしょうか?

私は、学校や塾などの授業外の時間帯でも十分育つのではないか、と考えます。

家庭で学習する時間

食事をする時間

学校でお友達と過ごす時間

何気ない会話をする時間


すべての時間が子どもたちにとって学びにつながる時間なのです。

学んだ言葉や知りえた知識を活用するためには、

一つ一つを「つなげよう」「関連付けよう」という【意識】が必要です。

その【意識】は日常の生活場面の至る所で育むことができます。

そして、そのためにも、家族や先生、友達の関わり方が重要になります。

つまり、学んで得た知識を「活用できる力」まで引き上げる

その第一歩が日々の何気ない「会話」にあるということです。

だから、

私は、教室に来てくれる生徒たちとの会話を

とても大切にしています。

私「プリントが『どうしたの』?」
私「この問題の『何が』『どこが』わからないの?」
私「父はお水ではありません!」


ちなみに【つなげる/関連付ける意識】という意味で、

「しりとり」や「ダジャレ」などの言葉遊びはとても有効だと思います。

それゆえ、私は日々ダジャレを言うのです。

決しておじさんの悪癖ではないのです…。


〈サイタメンバーズ通信2023年11月掲載分(一部抜粋)〉

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