サイタコーチングスクールのメールマガジンにてコラムを掲載させていただいております。
よかったらぜひお読みください!
NO.5 新たな一歩~私、失敗したくないので~
先日、ある小学生の指導をしていたときのことです。
その子とテキストの答え合わせをしていました。私は、正解を言う前にその子に
「どうしてその答だと思ったのかな?」と質問をしました。
すると、その子は手に消しゴムを持ち始めて解答を消そうとしました。
私はあわてて、まずは正解していることを告げて、改めて、
「どうしてそのように考えたのかな?」
と聞き直しました。その子は、安心したように
「なーんだ、間違っているのかと思った…」
とホッとして解法を説明してくれました。
このようなやり取りは、
生徒たちと学習していると、よく起きます(ただ私が怖いだけのかもしれませんが?!)。
私としては、どのような考えでそのような解答に辿り着いたのか、
ということを聞きたくて発問しているだけなのです。
しかし、生徒たちにとっては、
「説明を求めるということは、きっと間違っているんだ…」
と思ったのでしょう。
生徒たちにとって「間違うこと」は「恥ずかしい」ことなのでしょう。
まして、それが試験や受験など、
その結果が今後の人生で大きな意味を持つものであるほど、
「恥ずかしい」ことどころか、大きな「失敗」をした…
と捉えてしまうかもしれません。
だからこそ、ときに私たち大人は、子どもたちが
「失敗しない」ように
「うまくいく」ように
道を予めひいてしまいがちになってしまいます。
以前、卒業生が現役の受験生たちへ、
「『聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥』です。わからないこと、間違うこと、その一瞬は恥ずかしいですが、それをごまかしてやり過してしまうと、後にもっと大きな後悔をすることになります。」
とアドバイスをしてくれました。
確かに…、これまでも質問をたくさんした生徒ほど、その後の学力の伸びが大きかったな~
と、感心して卒業生の激励を聞いておりました。
「失敗したい!」と思って間違う子はいません。
そして、子どもたちに
「失敗をさせたい」と思う大人もいません。
大切なことは、子どもたちが
間違えないようにしてあげることではなく、
間違えたとき自らの力で修正できるように支えてあげること
ではないでしょうか。
生徒たちが解いたプリントを私のもとに持ってくるとき、
もし、答が間違っている場合、私はいったん本人に差し戻します。
そして、再び解き直してきて正解できたら、
「よく解き直せました!立派です!」
と言って、そこに大きな〇を書きます。
『挑戦にはネガティブな結果がつきもの。でも大丈夫。その結果は、まもなく過去になって、僕たちはその過去を書き換えることが可能である。失敗はその瞬間に止まってしまうから失敗であって、失敗を受けいれてアップデートして試行錯誤して、成功まで続けてしまえば、あの時の失敗が必要であったことを知る。
つまり、理論上、世の中には失敗なんて存在しない。』
私が大好きなある著名人の言葉です。
子どもに限らず、大人も「失敗すること」を恐れる人がいます。
かくいう私も失敗したくない、と思いがちな1人です。
人生において絶対に失敗したくない
と思える場面は誰にでもあります。
仮にそれが失敗と思える結果だったとしても、
再びチャレンジできる環境があればよいのではないでしょうか。
大切なことは、そこからしっかりと踏み出すこと
そして、そのチャレンジできる環境と意欲を、
子どもたちに与えるために、
辰年=発つ年
私自身もチャレンジし続けてまいります。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
〈サイタメンバーズ通信2024年1月掲載分(一部抜粋)〉
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